購入前に確認を!特定小電力トランシーバーの最適な利用シーン

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特定小電力トランシーバーの最適な利用シーン

無線は、人々の暮らしを支える便利なツールとして活躍しています。
たとえば、ショッピングモールのフードコートや工事現場など、身近なところで使用されていることが多いですし、タクシーを利用する際も無線は活躍しています。
ここでは、そんな無線の利用シーンや、特定小電力トランシーバーの最適な利用シーンについてお話しましょう。

無線にはどんな種類があるか

無線にはどんな種類があるか

一口に無線といっても様々なものがあり、利用シーンによって適切なものが変わります。
海上で使用する場合は船舶無線、管制室で使用する場合は航空無線と、カテゴリーは多いです。
そんな無線機で、我々の身近な環境で多く利用されているのは

  • ・特定小電力トランシーバー
  • ・IP無線機
  • ・業務用無線機

の3つです

無線を数百メートル程度の短距離で使用するのであれば、一番おすすめなのは、特定小電力トランシーバーです。
安価で揃えやすく、使用するのに手続きや資格がほとんど必要ないので、気軽に扱えるでしょう。

一方で、特定小電力トランシーバー以外の無線機は、電波法に基づき、総務省への申請や免許の取得などの手続きを取る必要があります。
しかし、この2つは特定小電力トランシーバーと比較すると、それぞれ異なったメリットがあります。

IP無線機

IP無線機とは、電話回線を用いて使用する無線機です。
そのため、通信距離は無線機の中でも特に広く、電話回線がつながる範囲全てが通話可能な範囲となります。
したがって、特定小電力トランシーバーが数百メートル程度の距離でしか使用できないのに対し、IP無線機なら他都道府県まで無線による通信が可能です。
また、IP無線機も特定小電力トランシーバーと同じく免許申請が不要なので、誰でもすぐに使用可能だというのもメリットに含まれます。

そんなIP無線機と携帯電話の違いですが、IP無線機は一度に複数の相手と通話が可能という点が挙げられます。
携帯電話では一対一の通話しかできませんが、無線機では一対多数の通話が可能なため、業務連絡を一括で行えます。
複数の相手と連絡を取るタクシー会社や、大規模な病院やイベント会場での連絡手段として活用できるでしょう。

一方で、電話回線の届かないところでは使用が困難になる場合や、月々のパケット代がかかるので、無線機の中で最もランニングコストがかかるといった部分がネックとなります。
したがって、長距離通信の必要がない場合は、別の無線機を導入したほうがコストは抑えられるでしょう。

業務用無線機

業務用無線機とは、名前のとおり業務で使用する場合に適した無線機です。
通信距離は、見通しの良い場所では10~20kmの距離での通信が可能となります。
そんな業務用無線機のメリットは、屋内からでも十分に相手に電波を送りやすいという点です。

特定小電力トランシーバーやIP無線の送信出力は、業務用無線機と比べると非常に微小です。
出力が少ない分、電波は壁やコンクリートといった遮蔽物があると通信距離が少なくなりますが、高出力の業務用無線機なら問題なく使用できます。
また、月々の費用も発生しません。

業務用無線機も、IP無線機と同じくタクシー会社や大規模な病院、イベント会場で用いられています。
IP無線機と比較すると、使用範囲が定められている場合は、こちらのほうが活躍することが多いです。
IP無線機は電話回線が使用不可になると通話ができなくなりますが、業務用無線機は問題なく使用できるからです。

一方で、高出力な分本体のサイズが大きいので携帯が困難であり、費用も高く付きやすいという点がネックとして挙げられます。
また、使用には申請や免許が必要なため、誰でも気軽に扱えないという点にも注意が必要です。

特定小電力トランシーバーのメリット・デメリット

上述したように、IP無線機や業務用無線機は、主に広範囲の通信で活躍します。
一方、特定小電力トランシーバーは通信距離が非常に短く、遠距離の通信には適しません。
しかし、近距離に限定すると、特定小電力トランシーバーには多くのメリットがあります。
ここでは、特定小電力トランシーバーのメリットとデメリットをご紹介します。

メリット

特定小電力トランシーバーのメリットは、準備がしやすいという点です。
上述した無線機と比べると費用が非常に安価であり、使用に申請が必要ないので、購入、あるいはレンタルをするとき、安価かつ簡易に使用できます。
また、バッテリーの消耗も少ないため、乾電池一本で24時間以上使用が可能なものが多いというのもメリットに含まれるでしょう。

これは、特定小電力トランシーバーが他の無線機よりも簡易なつくりになっているため、部品や消費バッテリーが抑えられているのが理由です。

デメリット

特定小電力トランシーバーのデメリットは、通信距離がとにかく短いということです。
長くても500m前後であり、天井や壁といった遮蔽物があると、通信が困難になるケースも少なくありません。
これは、特定小電力トランシーバーの出力が極めて低いからです。

デメリットを補う方法としては、中継機の利用があります。
中継機を設置することで電波を中継し、送信を行うため、理論上では通信距離が倍になります。
ただし、特定小電力トランシーバーには中継機に対応しているものといないものがあるので、購入時に前もって確認する必要があります。

最適な特定小電力トランシーバーの利用シーン

最適な特定小電力トランシーバーの利用シーン

特定小電力トランシーバーには上記のメリット・デメリットがあり、遠距離での通信には適していません。
ここでは、そんな特定小電力トランシーバーの利用シーンを、趣味と仕事の2つに分けてご紹介しましょう。

レジャーやアウトドアで特定小電力トランシーバーを利用する

趣味として特定小電力トランシーバーを利用する場合、主にレジャーやアウトドアで活用することになります。
例えば、キャンプや登山、サバイバルゲームといったレジャーを楽しむ場合、携帯電話で会話するよりも無線で会話をしたほうが連絡が取りやすくなります。
一度にグループ全員に連絡ができる他、電話番号を入力する手間もかからないので、スムーズな連絡が可能です。
また、こうした場所は遮蔽物も少なく見晴らしが良い場所も多いので、市街よりも通信距離が長いというのもおすすめできる理由の一つです。

これは、特定小電力トランシーバーが他の無線機よりも簡易なつくりになっているため、部品や消費バッテリーが抑えられているのが理由です。
また、クラブスポーツでも特定小電力トランシーバーは活躍します。
例えば、アメリカンフットボールのようなスポーツでは、櫓をはじめとした高いところからフィールドを見下ろし、その都度プレイの指示を行う必要があります。
その際、大声で話すと相手に作戦が漏れてしまうため、特定小電力トランシーバーのような連絡手段が必要になるのです。

他にも、ハンズフリーのトランシーバーなら、ツーリングを行うときに重宝します。
両手がふさがっていてもハンズフリーなら問題なく使えますし、ペース調整やナビゲーションなど、集団で移動する際に大いに活躍してくれるでしょう。

業務用として特定小電力トランシーバーを利用する

業務でも、特定小電力トランシーバーは業務効率の向上やアクシデント防止といった面で、大いに活躍してくれます。
例えば、道路工事や交通整備では、素早く連絡できるトランシーバーは緊急時の連絡にも対処できますし、カーブや一時停止などの指示も行いやすくなるので、交通網をスムーズにすることができます。

また、大きなイベント会場から、小さな店舗でのスタッフ同士の連絡もスムーズに行えます。
例えば、キッチンで完成した料理をホールスタッフに運んでもらったり、イベント会場で迷子を発見したときに、本部へアナウンスを依頼したりといった連絡がスムーズなるのも、特定小電力トランシーバーのメリットでしょう。

救助活動においても、特定小電力トランシーバーは活躍してくれます。
特定小電力トランシーバーには、屋外活動用の頑丈な機種も揃っているので、防塵、防水機能が備わっている機種が多いです。
バッテリーも長持ちするため、災害時に使用する際、故障やバッテリー切れのリスクが少なく利用できるので、大きな助けとなるでしょう。

特定小電力トランシーバー利用時の注意点

特定小電力トランシーバー利用時の注意点

利用シーンに適しているものか

特定小電力トランシーバーを購入・利用する前に確認しておきたいのが、利用シーンに適しているかという点です。
特定小電力トランシーバーは需要が高く、数多くのメーカーが製造・販売をしています。
機種ごとに強みが異なり、適した利用シーンも異なるため、使用目的に沿っているかどうかというのは購入前に確かめておく必要があります。

例えば、レジャーで利用する場合、耐久性に優れたものを利用することになります。
防塵・防水機能が備わっているかどうかも重要ですし、スキーやツーリングといった手袋を身に着けて使用する場合、通話や音量ボタンが手袋越しでも押しやすいかどうかも重要です。

広いイベント会場で使用する場合は、中継機に対応しているかどうかも確認しておきましょう。
特定小電力トランシーバーの中には中継機未対応の機種もあるので、前もって確認しておく必要があります。

他者の通信との混信

特定小電力トランシーバーを利用する上で発生しやすいのが、他者との通信の混信です。
混信とは、同じ、あるいは隣り合う周波数で通話をする際、他者の通信を受信してしまうことです。
これは、会話に支障が出るだけではなく、会話内容を傍受されてしまうというリスクも発生します。

特定小電力トランシーバーは気軽に導入できる分、利用者も多いため、偶然近くで特定小電力トランシーバーのやり取りをしている人がいると、混信が発生してしまう恐れがあります。
対処方法としては、混信が発生した場合、そのチャンネルとはなるべく離れたものに設定し直すという方法が挙げられます。
混信は偶発的に起きる問題なので対策が難しく、基本的に混信が発生したあとで対策を行うことになるでしょう。

なお、チャンネルの表記は統一されておらず、メーカーごとに異なります。
そのため、異なったメーカーのトランシーバー同士でチャンネルを変える際は、あらかじめチャンネルの互換表を確認しておきましょう。
無線機の販売・レンタルを行っているサイトでは互換表が掲載されているので、そちらを確認するか、あるいは前もって示し合わせておいてください。

電波法に違反している機器ではないか

海外の特定小電力トランシーバーを購入したり、個人が運営している通販サイトでトランシーバーを購入したりする場合、注意が必要になります。
これらで購入した場合、電波法に違反したトランシーバーを所持・使用してしまう可能性があるからです。
電波法に違反した場合、故意ではなかったとしても、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が発生します。

しかし、技適マーク(技術基準適合証明のこと)がついているものであれば、外国製品でも問題なく使用できます。

違法改造品は、規格の範囲内に収まっていても禁止であり、罰を受けることになります。
技適マークがついていても、改造することで技適マークの効力が失われるため、違法機器となってしまうからです。

こちらは、信頼できるメーカーや通販サイト、業者から直接購入・レンタルすれば、まず違法トランシーバーを所持・使用することはありません。
安価だからと信頼性の低いところで入手するのはリスクが高いため、きちんと確認してから購入・レンタルをしましょう。

【業務用・レジャー用】特定小電力トランシーバーTOP3

特定小電力トランシーバーには、業務用、あるいはレジャー用に製造されたものがあります。
ここでは、そんな特定小電力トランシーバーを業務用とレジャー用の利用シーンに分け、その中からおすすめの機種を紹介していきます。

【業務用】特定小電力トランシーバーTOP3

業務用特定小電力トランシーバーTOP3

ウェッジトーキー

ウェッジトーキー
■コストパフォーマンスと実用性に優れたトランシーバー

ウェッジトーキーは、特定小電力トランシーバーの中でも、特にコストパフォーマンスに優れています。
価格も特定小電力トランシーバーの中では特に安く、製品の品質も日本の工場で生産・検品を行っているので安定しています。
操作性もシンプルでマニュアルも付属されているので、無線初心者でも扱いやすいでしょう。

■オールラウンドで使用できるトランシーバー

防塵・防水仕様なので屋外での使用も可能ですし、中継機にも対応しているので、広範囲で使用する場合でも問題なく活躍してくれます。
そのため、利用シーンは限定されておらず、どんな場所でも十分な活躍をしてくれる特定小電力トランシーバーだといえるでしょう。
オプションパーツの数も多く、断線対策もなされているので、利用シーンに合わせてカスタマイズできるのも強みの一つです。

FTH214

FTH214の製品画像
■タフで頑丈な特定小電力トランシーバー

FTH214は、シンプルなデザインと優れた耐久性を併せ持った特定小電力トランシーバーです。
価格帯もリーズナブルでお求めやすいだけでなく、防塵・防水機能も兼ね備えていて、耐久性をセールスポイントとしています。
機能を損なうほどの粉塵が内部に侵入せず、水ハネでも機能に支障が生じません。

■屋外での使用に最適

FTH214は上述した性能から、主に屋外での使用を推奨します。
道路工事や駐車場での車両誘導といった、粉塵が巻き起こりやすく、屋根のない場所で力を発揮してくれるでしょう。
消費を抑えるパワーセーブ機能も、忙しくなりやすい現場では活躍してくれます。

IC-4350

IC-4350の製品画像
■タフで便利な高品質の特定小電力トランシーバー

IC-4350は、様々な分野で活躍できる特定小電力トランシーバーです。
特筆すべきはその堅牢性であり、MIL-STD-810F(アメリカ国防総省物資調達基準の一種)相当のテストをクリアしています。
また、中継機対応なので遠距離での通話も可能となっています。

■屋外でのハードな環境で活躍

IC-4350もウェッジトーキーと同じく、利用シーンを選ばない特定小電力トランシーバーですが、屋外でのハードな環境でより活躍が期待できます。
屋内でも活躍が期待できますが、耐久性をフルに活かすのであれば、救助活動や工事現場など、ハードな環境だとより強みを実感できるでしょう。

【レジャー用】特定小電力トランシーバーTOP3

レジャー用特定小電力トランシーバーTOP3

ウェッジトーキー

ウェッジトーキー
■レジャーでも活躍できるトランシーバー

ウェッジトーキーは、業務でもレジャーでも活躍が期待できる特定小電力トランシーバーです。
レジャーで使用する場合は、激しい動きでも外れにくいイヤーハンガータイプのイヤホンがおすすめです。
ケーブルも断線対策で太く頑丈になっていて、かさばらない小型マイクやクリップが備え付けられているので、動きを阻害しないでしょう。

■キャンプでおすすめ

ウェッジトーキーを活用する上でおすすめのレジャーですが、基本的にどんなレジャーでも対応が可能です。
特に、渓流釣りやハイキングを行うキャンプではより活躍しやすいので、ウェッジトーキーの性能を十分に活かせるでしょう。

IC-4110

IC-4110の製品画像
■大音量で使用できる特定小電力トランシーバー

IC-4110は、BTL回線を採用することで、より大音量で使用することができる特定小電力トランシーバーです。
また、本体も頑丈な設計になっていて、ハードな環境でも問題なく活躍してくれます。
単三電池3本で80時間の使用が可能なので、3日間フル稼働でもバッテリー切れの心配がありません。

■サバイバルゲームでおすすめ

IC-4110は防塵、防水機能はもちろん、耐久性にも優れているだけではなく、大音量での通話が可能なので、必然的に大きな音が出るレジャーで活躍してくれます。
例えば、サバイバルゲームのようなワイワイ騒いで遊べるレジャーでは、IC-4110の性能がフル発揮されます。

UBZ-LS20

UBZ-LS20の製品画像
■レジャー向けの特定小電力トランシーバー

UBZ-LS20は、名前にレジャー(Leisure)と表記されているように、レジャーでの使用を想定した特定小電力トランシーバーです。
そのため、防塵・防水機能は当然のことながら、耐久性も優れているので、レジャーでの使用に向いているといえます。
他には、バックライト機能によりモニタが暗所でも見やすいので、視認性でいえば、頭一つ抜けているという点も強みの一つでしょう。

■登山やキャンプで活躍

UBZ-LS20は、レジャーのあらゆる分野で活躍してくれますが、特に登山やキャンプでより活躍してくれます。
理由としては、上述したバックライト機能です。
そんなとき、モニタが確認しやすいUBZ-LS20は、より活躍しやすいといえるでしょう。

利用シーンに応じたトランシーバー選びを

利用シーンに応じたトランシーバー選びを

趣味に仕事に、特定小電力トランシーバーはあらゆるジャンルで活躍してくれます。
もし、自分でも利用する必要が生じ、購入、あるいはレンタルをすることになったのであれば、利用シーンと照らし合わせて最適な機種を確認しましょう。
初めて特定小電力トランシーバーを利用するなら、購入よりも、まずはレンタルで使用感を確かめるのがおすすめです。
実際に利用シーンに適しているかどうかを確認できますし、色々と使用感を比較しやすいレンタルは、今後使い続ける頼れるトランシーバー探しにおいて、大きな助けになってくれるでしょう。

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